「稽古の内容と流れ」

 

当会においては、通例として稽古日を「日曜日/180021:00」として設定しております。

1カ月の稽古は、基本的に次のように進めてまいります。

 

[第1・第2週]

剣住会の代表である野本先生と、遠江先生(女性)細谷さんが講師を務めます。稽古内容は、柔術・体術が中心となります。剣住会のお二人からは、力を使わずに柔らかく動くことや、重心から動けるようになる体づくりを、柔術や体術を通して教えていただきます。また、剣術・居合術にどのように柔術で培った身体を応用していくか、といったことも教えてくださいます。

 

[第3週以降]

心形刀流を学ばれた細谷氏が講師を務めます。稽古内容は、柔術・剣術・居合術となります柔術では、第1週・第2週に学んだことを復習したり、細谷講師の視点から新たな角度で教え直していただきます。剣術は、基本となる木刀の扱い方や、廻剣による素振りの仕方、身体と木刀が一致した動きのあり方などを学びます。細谷講師との組み太刀(2人で木刀を打ち合う)による稽古も行います。居合術では、右手で抜刀せず、体捌きで刀を扱う方法を中心に教えていただきます。決まった型による実演も行っていただき、どのように型で抜くかも教えてくださいます。

 

[稽古の進め方]

会員・体験入会者に関わらず、それぞれの進度に応じた稽古を行っています。たとえば同じ型の稽古であっても、各人によって進み具合は異なります。それぞれの実力などに応じて、要求される度合いを変えることで、無理なく学べるよう配慮しております。

 

[講師陣の紹介]

当会のホーム画面にも、講師はご紹介しておりますが、ここでも改めてご紹介いたします。

 

細谷講師には、筋肉がなくても若くなくても動ける、そのような身体の使い方を教えていただいております。心形刀流で学ばれてきただけでなく、広く武道・武術に関する知識を独学され、それを実践されてきました。苦労して得たノウハウというものは、どの分野の人間であっても、公開することに抵抗し、秘匿・独占してしまいがちです。しかし、細谷講師は、そうした古武術における身体の使い方を、常に全力で、惜しげもなく披露し、教授してくださいます。2017年現在、細谷講師は72歳になりますが、稽古中は、どの会員よりも動いております。なお、第1週では、細谷講師には、野本講師・遠江講師のサポートをしていただいております。

 

野本先生は、いくつかの古武道の会を経つつ、物理学や力学などの知識を独学され、柔軟にご自身の武道へ取り入れてこられました。また、水泳のインストラクターだったご経験も活かし、一見難しく、またイメージしづらい「古武道・古武術」を、日常的な物事に置き換えながら、とても分かりやすく説明してくださいます。常に思考されながら学ばれてきたこともあり、「これ以上分解できない」というところまで、詳しく「カラダの使い方」を教えてくださる先生です。

 

遠江先生は、コンテンポラリーダンサーとしてのご経歴を活かし、ダンスへも古武道で学んだ体術を活かされるなど、和洋折衷で身体を鍛錬されてきました。野本先生とともに学ばれてきたので、柔術や剣術、居合術の実演をご覧になれば、その実力に驚かれることと思います。とくに、当会において初めて古武道に接する女性の方にとっては、優しく分かりやすい先生の教え方には定評があります。

 

★「剣住会」のことがもっと知りたい方は、下記URLへアクセスしてみてください。

http://kenjyu-kai.com/

 

[稽古内容の考え方]

体の使い方は一度出来れば忘れません。頭が忘れても、また体が思い出します。そんな稽古を、柔術・剣術・居合術で実践しております。鞘から刀を抜くまでが居合ですが、抜いた後は剣術です。剣術は体捌きであり、これは柔術とも繋がります。すなわち稽古を通して、柔・剣・居の三者の関連性も意識していくと、より早い成長が見込めるものと思います。

 

柔術

当会における柔術とは、ブラジリアン柔術やサブミッション、あるいは現代格闘技などではありません。打撃や投げ技などではなく、型稽古を中心として、自分の常識的な身体の使い方を見直していくというものです。たとえば、腕力で持ち上げたり、地面を蹴って歩いたり、どっしりと安定したり、という日常的な動作の対極に、古武道で使う身体の動きがあります。スポーツで行う身体とは異なったカラダの使い方ですが、応用できる部分はたくさんあります。インストラクターやダンサー、整体など、「カラダの使い方」に興味を持たれる方にも、さまざまなヒントを提供できることと思います。

 

剣術

当会における剣術は、身体の一致によって刀を扱う、力に頼らない稽古が中心となります。グッと柄を握って、腕力に頼って振るような稽古は行いません。よって、刀を扱うための腕立てやスクワットといった筋トレも行っておりません。刀にとってもっとも邪魔なものは、実は自分の身体です。また、それを知るためには、自分の身体に軸を立て、自分の身体の中心線(正中線)を知る必要があります。手で引っぱたいたり、押し込んだりしないで刀を扱うことも大事です。自分の身体を上手にコントロールしながら、いかに刀を扱っていくのか。相手と向き合っていくのか。このことを、構え方や廻剣による素振り、決まった型による稽古などを通して身につけていくことを目指しています。なお、剣術において模造刀や真剣を用いることはありません。木刀のみ使用しています。

 

居合術

当会における居合は、右手を使わないで刀を抜くことから始めていきます。肩甲骨や胸部を大きく使い、小手先に陥らない身体の使い方や、膝や股関節をゆるく使っていくことを、刀を抜きながら覚えていくことを目指しております。さらに、自分の正中線を守って、自分の間合いに入れさせない刀の扱い方や、「半身」の入れ替え、「浮身」による立ち上がりなども学びます。最終的には、柔術で練りあげていった身体を用い、それを、剣術や居合術においても適用して、柔らかく体や刀剣を扱っていく。鞘一本を抜くために、全身を用いるような、質の高い稽古を掲げています。

 

居合というと、相手を一刀のもとに斬りふせたり、瞬発力で目にも止まらぬ速さというイメージがありますしかし、当会で目指す居合は、ここで教えている柔術・剣術と同様に「ゆっくりやって出来ないものは、速くやっても出来ない」あるいは「速くやることで、出来ていない部分をごまかさない」という理念に貫かれたものです。どれほどスローな動きでも、動き出しが分かりにくく、いつの間にか始まって終わっているような、存在感や気配を消した居合を目指しています。なお、居合術においては、模造刀や真剣を用いておりますが、扱いなれないうちは模造刀であっても大変危険です。初心者や体験入会者の方々には、プラスチックの鞘が付いた木刀を使用していただきます。

 

[その他]

3週以降で細谷講師が不在の日、祭日・祝日には、自主稽古をすることもあります。先週までの復習、自分の苦手なことの克服、試してみたい動きや、その確認作業などをしております。一年に一回、試斬会を行ったりもしています。

 

なお今後、会員のご要望などに配慮し、土曜日の稽古や、15:00からの稽古などを考慮していく予定ですが、体育館などの会場取得の関係上、当面はこの形で運営していくことを、あらかじめご了承ください。

 

 

 

【副会長】

早乙女牧人。藤沢市在住。30代男性。入会して3年ほどになります。途中、1年ぐらいお休みをもらいましたので、実質的には武術歴は2年ほどです。気付いたら40歳目前です。スポーツも苦手で、入会前は武道経験もありませんでした。なのに「稽古のつまみ」を執筆しています。ごめんなさい。そんな私でも、当会での稽古では、発見の連続です。稽古を終えると、自分でも知らない部分に筋肉疲労を起こしてビックリすることがしばしば。出来なくて悔しい思いをすることもしばしばですが、そういう心もまた、稽古を通した発見です。忍者か達人かと見紛う人々に出会う、そんな発見もあります。会員には内緒なんですが、古武道なんて私、いまだにイメージがないんですよ。それよりも、ここで「自分」という新しい心身に気付くことや、「こんな方たちがいるんだ」と楽しめることが、ずっと面白いからです。ちょっとカッコ良く素振りできるようになって、自宅でニヤニヤしちゃったり。力を否定する稽古にかこつけて「腹に浮輪が付いてきたけど、まあいいや」と開き直ってみたり。そんな感じで、週1回の稽古を楽しんでいます。これからも発見したことや、この会における稽古の素晴らしさを、できるかぎり「稽古のつまみ」で伝えていきたいと思っています。こちらも応援してくださると、個人的にはとても嬉しいです!